水をつくる社員ブログ
水処理サロン その56
2017-12-20
T : プラント設計担当 53才
Y : 電気設計担当 42才
T 「お久しぶりでございます。」
Y 「永い充電期間でしたね。どうしてたんですか?」
T 「まあ、充電と言うか。長期工事で、忙しかったんだけどね。」
Y 「どんな工事だったんですか?」
T 「え?説明長くなるよ。 結構難しい工事なんで・・・・」
Y 「はい、聞きますよ。 」
T 「ではまず、質問です。沈殿分離式活性汚泥処理を膜分離式活性汚泥処理に、改造するには
どうすれば、いいでしょうか?」
Y 「過去に実績たくさんありますよね。膜分離槽が必要になるので、別置きに膜分離槽を設置して稼働し、
馴養後に沈殿槽を曝気槽に改修するなり、汚泥保有量が増えるので散気強化したり
するんじゃないですか?」
T 「まぁ、普通そうするよね?」
Y 「それ以外に何か方法あります?」
T 「沈殿槽に膜ユニットを沈めて、運転してるの。」
Y 「お~、それは凄いですね。 って、工事中は処理止めないと工事できませんよね?」
T 「だから、それを通常水量を処理しながら、水質保持しながら工事をしたのよ。」
Y 「そんなことが、できるんですか?」
T 「はい、出来ちゃったから出来るんです。ただ、実際の仮設処理は、現状の曝気槽の一部を
膜処理槽に使うんだから、それなりの仮設処理時の能力が既設装置にあるかどうかの
判定が一番大切でしたね。」
Y 「それって、何から手を付けるんですか?」
T 「まずは、既設排水処理能力の中でも一番大事な、酸素供給量の測定です。」
Y 「ブロワー風量とか、散気装置の溶解効率とかですね。溶解効率も測定できるんですか?」
T 「過去ログに書いてなかったっけ。手間はかかるけど意外と簡単に計れるよ。」
Y 「ありましたっけ、覚えてないので、もう一度書きましょうよ。」
T 「そうですね。まあ、今回は実測測定値もあるので披露しちゃいましょうか。」
Y 「お~、太っ腹ですね~。でもそれで、うちの仕事減りませんか?」
T 「大丈夫。めんどくさい工事なので、もう、2度とやる気が無いので・・・」
Y (それで、いいのだろうか? 社長に言いつけてやろうか?・・・)
- 次回へ続く -
水処理サロン その55
2017-05-09
T : プラント設計担当 53才
E : 営業担当 42才
T 「永らく続いた水処理サロンですが、今回で、55回記念となりました。^^」
E 「中途半端ですね。5年ですね。よく、がんばりましたね~。」
T 「その間、コメント書き込みOKにしようとして、断念したり・・・」
E 「HPの書き込み欄を増設するのに、費用がかかるんでしたね。」
T 「まあ、いろいろと指摘してくれる人もいるので、作っても良かったんですが・・・」
E 「いや~、きっと炎上するでしょう?」
T 「するかね、やっぱり。で、どこに何を書いたか解らんので、過去ログリスト付けとくよ。」
E 「ま、お休みみたいなモノですね・・・・」 T 「こらっ。」
2012年 2月 生物処理とDO 2015年 1月 沈降傾斜板(1)
3月 アクアブラスター 2月 沈降傾斜板(2)
6月 加圧浮上ユニット 3月 廃棄物法(1)
9月 自動希釈装置 4月 廃棄物法(2)
10月 酸素消費速度 6月 廃棄物法(3)
12月 MBRの閉塞 7月 廃棄物法(4)
2013年 1月 有機物量の測定 8月 pHセンサー(1)
2月 凝集のランニングコスト 9月 pHセンサー(2)
3月 消石灰の用途 10月 pHセンサー(3)
4月 CODの処理 11月 ボルトナット規格
5月 流動担体(1) 2016年 1月 耐蝕(1)
6月 流動担体(2) 2月 耐蝕(2)
8月 戦艦大和 3月 耐蝕(3)
9月 Rr測定法 4月 耐蝕(4)
10月 フェントン酸化 5月 耐蝕(5)
11月 10^3について 6月 PEタンク
12月 リン処理 8月 オーステナイト
2014年 1月 N処理(1) 9月 毒劇物
2月 CN処理 10月 ガルバニック電触
3月 N処理(2) 11月 保温材(1)
4月 下水道法? 12月 保温材(2)
5月 MRB+担体 2017年 1月 保温材(3)
6月 F処理
7月 運送法(1)
8月 運送法(2)
9月 B処理
10月 Sb処理
11月 沈殿槽(1)
12月 沈殿槽(2)
- 次回へ続くきますが、充電期間と致します。 しばらく、お待ち下さい。 -
水処理サロン その54
2017-01-21
T : プラント設計担当 53才
Y : 電気設計担当 42才
Y 「保温材の続き行きますよ~。」
T 「はいはい、どうぞ。また、コピペやね~^^」
Y 「前回は、保温保護のカラー鉄板まで行きましたね。他に何がありますか?」
T 「はい、昔からある、ステンレス鋼板が高級品ですね。これには、通常の2B仕上げと
バフ仕上げ品があります。」
Y 「2B仕上げ?2B仕上げとはなんですか?」
T 「圧延酸洗いしたステンレス鋼板が2D仕上げで、それを鏡面ローラーで再圧延したのが2B品
ですが、一般的にステンレス水槽等の素材は2B品ですよ。」
Y 「ふーん、少しにぶいつや消し表面なやつですね。」
T 「そうです。通常のステンレス板が、2B仕上げです。・・・仕上げてないけどね。」
Y 「バフ仕上げは、磨いてピカピカのやつですね?」
T 「そうですね。イメージは食品工場のサニタリー仕様ですね。」
Y 「これは、色分けや表示はどうするんですか?」
T 「さすがに、バフ仕上げした上に塗装はないですね。カラーアルミテープで要所に識別(色別)します。」
Y 「他には、ありますか?」
T 「最近は、ガルバリウム鋼板がいいですね。耐蝕性とコスパが高いです。」
Y 「ガルバリウムって、電気ラックとかでありますよね。亜鉛とアルミニウムの合金メッキですね。」
T 「はい。スーパーダイマが商品名ですが、JIS規格適合になって5年程たちます。」
Y 「ふむふむ、なるほど・・・と言う事は、これもカラーテープ色別ですか?」
T 「地色は、グレーでいい色なんですが、全面焼き付け塗装品が出てます。」
Y 「高級品では無いんですか?」
T 「それが意外に安価で、電気ラックなんかでもそうですが、そんなにカラー鉄板と差が無いです。」
Y 「そうなんですか・・・・ 他に保温の話あります?」
T 「ない。」
-で、次回に続きません。-
水処理サロン その53
2016-12-31
T : プラント設計担当 53才
Y : 電気設計担当 42才
Y 「保温材の続き行きますよ~。」
T 「はいはい、どうぞ。^^」
Y 「まずは、種類と特性からですかね?前回にグラスウールとロックウールが出てきました。」
T 「はい、グラスウールは一般的ですが、水に弱く、ガラス繊維なのでアルカリにとても弱いです。」
Y 「ロックウールは、大丈夫なんですか?」
T 「水に少し強くて、アルカリには比べものにならない程、ロックウールが強いです。
ただ、熱伝導率は両方とも0.04W/m・℃で、同性能ですね。」
Y 「でも、ロックウールは少し割高ですね。他の材質はどうですか?」
T 「ポリスチレンフォームとケイ酸カルシウムがあります。」
Y 「それ高そうですね~?」
T 「なんか、価格ばかり気になるのね。ポリスチレンフォームは樹脂系では安価でグラスウールと
同程度ですし、熱伝導は0.02W/m・℃で、良好です。」
Y 「へ??? じゃあ、なぜ、ポリスチレンフォーム使わないんですか?」
T 「保温筒は、同価格程度ですが、要は発泡スチロールなので、エルボやチーズ異形継ぎ手等、
全て成形品になる分、高くなります。」
Y 「やっぱり、高いじゃないですか~。」
T 「ケイ酸カルシウムも、もちろん全て成形品なので一番高価になりますが、強度的には最高で
経時的な耐久性も高いです。でも、以外と熱伝導は、4種の中では最弱の0.05W/m・℃です。」
Y 「ふむふむ、なるほど・・・と言う事は我々は、やはり一番安物を使っていると?」
T 「人聞き悪い言い方しますね~。コスパの良いものを使用しているだけです。」
Y 「ふむふむ、じゃあ、次はラッキングなんですが、よく聞くのがカラー鉄板ですね。」
T 「そうですね。塗装された保護外装材ですが、さて、素材はなんでしょうか?」
Y 「カラーが塗装で、鉄板だから素材はSSなんじゃないですか?」
T 「いえいえ、鉄は鉄でも、実は溶融亜鉛メッキのHDZA(1種A級)鉄板です。」
Y 「それって、どぶ漬けじゃないですか?」
T 「そうですよ、別名をトタンと言いますが・・・・」
Y 「えっ、トタンってどぶ漬けだったんですか?それに塗装の下が亜鉛メッキなんて、贅沢なんですね。」
T 「まだ、少しこの話続きそうなんで、年またぎますか。皆さん来年も良いお年を~。」
水処理サロン その52
2016-11-28
T : プラント設計担当 53才
Y : 電気設計担当 42才
Y 「また、現場で困ってるんですけど、いいですか?」
T 「最近、がんばってるね。^^」
Y 「配管の保温筒なんですけど、40Aの25mm厚のグラスウールって、ないんですか?」
T 「昔あったんですが、規格が変わってなくなったようですよ・・・・」
Y 「でも、25Aや100Aはあるんですよ。」
T 「そうだね・・・水に強いロックウールなら、25mm厚みはあるようですよ。」
Y 「仕様書に25mm厚さのグラスウールって書いてあるんですけど・・・。」
T 「じゃあ、ないものは仕方ないから、ロックウールにすればどうですか?」
Y 「少し、高くなるじゃあないですか~?」
T 「じゃ、ちょっとプロに聞いてみようか?Kさーん。」 K 「はい、毎度~。」
Y 「社外の人って、関西人ばっかりですね。」
T 「・・・・単刀直入になんで、無くなったのか、教えて?」
K 「売れないからじゃないですか?」 T・Y 「 ほへ ?」
Y 「それだけなんですか?」
K 「そやね~、じゃあ、なんで保温するか、知ってますか?」
Y 「そりゃ凍らなくする為でしょう。」
K 「そうではないんです。どんな保温をしても、熱源を入れない限り、必ず凍ります。」
Y 「え~ と、思ったけど、そりゃそうですよね。」
K 「だから、「凍るまでの時間を引き延ばすため」 が、正解です。
例えば、水が止まった後、1時間で凍る20mm保温と6時間で凍る30mm保温の間の25mmが
必要なのかと言う問題ですね。」
Y 「ほ~、なるほど。」
K 「だから、3種類の保温筒を2種類に減らした時に、中間の厚みの25mmを廃止したんでしょうね。」
Y 「でも、配管口径25A以下は、今でも厚みは3種類ありますよ?」
K 「細管では通す液体が、水とは限らず薬品の場合も考えて、3種類残っていると思います。」
Y 「なるほど、なるほど。 Tさん、保温も結構おもしろいので、来月も続けましょうよ。」
T 「了解です。 - 次回へ続く可能性は高い。 - としておきます。